まだまだ肌寒い季節ですが、日中は少し暖かくなり、春を感じる3月。
水温も低下し、動けなくなっていたブラックバスもある大イベントに向けて動き出します。
それは、スポーニング(産卵)です。
春のデカバス攻略において、スポーニングは欠かせないもの。
春のバス釣りは知識と釣り方をマスターし、バスの状態を把握することで、確実に狙っていける季節なんです。
逆に、知識がない場合は非常に難しい季節であり、苦戦する人も多いと思います。
今回はそんな春のバス釣りを教えます!
それでは、早速参りましょう。
目次
春のバス釣りパターン(春バスの状態)

春のブラックバスはどんな状態なのか?
まずは、春バスの状態を知ることが最も重要になります。
春バスの状態を知る上でキーとなるのは、スポーニング。
スポーニングにもいくつか状態があるため、先に解説します。
ブラックバスのスポーニング(産卵)

スポーニングは3つの段階によって分けられる。
- 産卵前のプリスポーン(プリ)
- 産卵中のミッドスポーン(ミッド)
- 産卵後のアフタースポーン(アフター)
この3つに分けられる。
時期がくれば一斉にではなく、フィールドや地域によって大きく異なります。
自分が釣ろうとしているフィールドがどのスポーニングの段階なのか把握すれば、自ずと釣り方も見えてくるでしょう。
それでは、それぞれの月例を目安に解説していきます。
3月の春バス

冒頭でも述べたように、水温が上昇し始めて、ブラックバス達も動けるようになってきます。同じ頃に、スポーニングを意識してバスも行動を開始します。
よって、水温の計測は必須となってきます。
水中に沈めるタイプと表水温から測るタイプどちらでも
良いですが、どちらも計測できるようにしておくとより具体的に水中の状態を知る事ができます。
具体的な数値では水温7度を超えると、バスも徐々に動き始めます。
冬場は水温の比較的安定するボトム(底)を住処としていたバス達が、少しずつ、浅場のベイト(餌)を捕食するようになります。
例年3月の初旬くらい、大型の体力がある個体はシャロー(浅場)へエントリーし始めます。
これらの個体をプリスポーンと呼びます。
もちろん、大きければ大きいほど体力があるため、季節を先取りしてシャローエリアへ入ってくることがあります。(2月頃の場合もある)
しかし、三寒四温とも言われ、寒かったり、暖ったり、水温が安定しないため、深場と浅場を行ったりきたりします。
プリスポーンの魚は多く捕食するため、クオリティーの高いマッスルバスが釣れるのもこの時期だと言われています。
シャッドキルウェザーって何?
この時期のバス釣りでシャッドキルウェザーという言葉があります。
前線通過後の放射冷却などの急激な水温低下などで、浅場にいたブルーギルやベイト(小魚など)が仮死状態になることをシャッドキルウェザーと言います。
仮死状態になったベイト達は安定した水温・風の影響を受けにくい深場へ潜ってしまいますが、ブラックバスにとっては食べやすい餌になります。
よって、冬の釣りを展開するのが定石と言えるでしょう。
頭に入れておいてくださいね。
その年で季節感は変化するので、
3月であれば冬のバス釣りパターンを展開する必要がある事があります。
全然、釣れないんだけどって時は冬のバス釣りを展開する様にしましょう。
4月の春バス

4月に入ると大型のバスだけでなく、中型のバスもプリスポーニングに入ります。
よって、数釣りも楽しめるようになります。
水温もぐんぐん上昇するため、深場に落ちる個体は少なくなります。
そして、水温がおおよそ15度ほどに達して安定すると、スポーニングが開始します。いわゆるミッドスポーニングの魚が現れます。
- 雄バスが産卵床を浅場の砂地や岩盤に作る。
白い円上の床が目視できます。 - 産卵床に、雌バスを迎え入れ、産卵が行われる。
- 雌バスは去って、雄バスが卵を外敵から守る。
スポーニングの順番を簡単に説明するとこんな感じです。
また、水温が高い方がスポーニングの一連の流れは早く進みます。
水温が18度以上あると、卵が孵化するのに4日程度。
14度〜15度程度であれば、10日程度かかります。
バスも少しでも早く安全に産卵を終わらせたいため、水温が上昇しやすいシャロー(浅場)を選びます。
産卵によって生まれた稚魚を雄バスが守るのは孵化してから、約1ヶ月程度と言われています。
スポーニングの最中をミッドスポーンと呼びます。
5月の春バス

4月の春バスのように産卵中のバスも多数存在しますが、産卵を終えた個体も増えてきます。
産卵を終えたバスをアフタースポーンと言います。
バスは産卵によって体力を消耗するため、産卵後は底をついて、捕食行動も控えめになります。
季節が進行するに連れて、少しずつ体力が回復することで梅雨に入る時期頃には、荒食いをし始めます。
以上が、3月〜5月の春バスの状態になります。
ちなみに、スポーニングはワンシーズンに一回とは限りません。
2回・3回行うケースも存在します。
これらを頭に入れて釣りを展開していきます。
スポーニングのを動画でイメージしておこう
スポーニングを動画で見る事で、
イメージをしておくと釣果に繋がる事があります。
魚の水中での様子を把握することで、
イメージすることができます。
是非参考にしてみてください。
春バスにおすすめのルアー・ワーム(使い方)攻略方法

では実際に春バスを狙うにはどのようなルアーやワームを使えば良いのでしょうか?
選び方としては、
水中のバスがプリなのか、ミッドなのか、アフターなのか、どのスポーニングの状態なのかによって、ルアーをチョイスしていきます。
では、それぞれの状態ごとのバスにおすすめのルアー・ワームを紹介・解説していきましょう。
プリスポーニングにおすすめ

産卵に向けて、体力をつけるために捕食が盛んになっているため、シャローをうろついているバスには巻物系で効率よく拾っていきましょう。
などがおすすめ。
しかし、水温が安定せず、変温動物のブラックバスは急激な変化には対応できないため、一概に捕食が盛んとは限りません。
活性が低いと感じたら、
冬のリアクションの釣りを展開した方が釣果が上がるケースもあります。
天候や水温によって、中層を回遊している場合は
- ストレートワームのジグヘッドワッキーリグ
- スコーンリグの中層巻き
- スイムベイト・シャッドテールワーム
などがおすすめ。
あとはレンジコントロール(水深選択)が巻き方次第で自由にできる、バイブレーションやスピナーベイトも使いやすいでしょう。
また、春先である場合、
深場と浅場をいったりきたりしている場合があるので、スポーニングエリアになりうる付近のストラクチャー(障害物)特に、縦スト(杭や立木)にワームやスモラバを打ち込んでいくのもおすすめです。
➡︎➡︎スモラバの使い方・おすすめについてはこちらを参考に。
3月のように冬を引きずっている場合や、水温が上がりきらない場合(10度以下)の場合はリアクション(冬のバス釣り参考)かライトリグが有効になってきます。
ライトリグの場合、
ダウンショットリグの使用を推奨していますが、真冬ではないので、少しボリュームのあるスモラバがおすすめ。ガード付きのスモラバであれば、カバーにタイトに打ち込めるのもメリットの一つです。
スモラバを扱う場合、ゴチャゴチャした根掛かり必須の場所には
パワーフィネスを用いるとトラブルが少ないかつ、
魚にプレッシャーをかけにくいのでおすすめです。
また、ライトリグお的確にキャストできたり、
操作感が飛躍的に向上するベイトフィネスも使えると良いでしょう。
私もスモラバやライトリグはベイトフィネスを
多用しています。
ベイトフィネスのおすすめタックルや解説についてはこちらの記事にて。
ミッドスポーニングにおすすめ

スローに誘い出す
産卵中のミッドスポーニングのバスは、産卵に集中しているため、非常にナーバスと言われています。
なので、ライトリグ(ワームやスモラバ)でスローに誘うのが通常パターン。
動きの速いルアーでは見切られる場合や着いてこれないケースも多いです。思っている以上にスローに誘い出してみましょう。
ボトム(底)に動かさずに置いてみたり、巻いて止めて、食わせる間を作ってあげましょう。
産卵ベッド(ネスト)を襲う外敵を演出する(要注意)

もう一つの釣る方法として、卵を産んだベッド(ネスト)を守る雄バスを狙う方法です。
雄バスは卵を守るため、ベッドの付近をウロウロしているか、留まっているケースが多いです。
外敵が迫ると、気になり出し、イライラして口を使い攻撃を仕掛けてきます。
おすすめルアーとしては、
ただ、この釣り方は卵を傷つけたり、ベッドを荒らしてしまう可能性が高いので、倫理的におすすめしません。
見守ってあげましょう。
アフタースポーニングにおすすめ

産卵を終えたバス達は体力を使い切っているため、口を使うことさえも面倒になってきます。
梅雨頃になると少しづつ体力が回復するので、比較的どんなルアーでも釣ることが可能です。
この記事では、5月なので体力が回復仕切っていないバスが多く存在します。
よって、ミッドスポーンと同じくスローなライトリグがおすすめ。
目安としては、ミッドスポーンよりさらにスローに誘いましょう。
ワームであればノーシンカーなどを使用して、食わせる間を作ってあげるのが良いでしょう。
春のトップウォーターは釣れる?
春になると表水温が上がるため、トップウォーターでもバイトが得ることができるようになります。
春を意識して季節先取りでシャロー(浅場)へエントリーし始めるデカバスをとる上で、トップウォーターはラインを水中に沈めないため、プレッシャーを与えにくいのが最大のメリット。
トップウォーターの中でも、
がおすすめ。
ゆっくりスローに誘い出せるクローラーベイトや、
止めて食わせの間を与えるポッパーがおすすめ。
逆に、速く動かす、ペンシルベイトやバズベイトなどはおすすめしません。
メジャーフィールドや釣り人が多いことから、スレているなー。と感じた時にトップウォーターで誘い出しましょう。
春のビックベイトはおすすめ??
ビックベイトはオールシーズン通用するルアーですが、もちろん春も活躍してくれます。
特に、水質が良いダムや河川のような場所で威力を発揮します。
ジョイクロのように、止めても使えるルアーはスローに使え、更にレンジもある程度コントロールできるため、春バスに効果的です。
個人的には、春はビックベイトの集魚性能が強く働く季節だと感じています。
プリスポーンのデカバスが溜まっているスポット(浅場が長く続いている場所やワンドなど)があれば、投げて巻いてくるだけで、寄せることが可能です。
寄せてから、ジャークさせてリアクションで口を使わせるのが定番ですが、寄せるだけ寄せて、バスの捕食スイッチを入れて、あとはライトリグ(ノーシンカーワームなど)で口を使わせるのも、おすすめ。
サーチベイトとして、春は活用していきたいですね。
春のおすすめルアーカラー

ルアーのカラー選びについては、基本的には水質に合わせてチョイスするので問題ないでしょう。
-
- 濁りがキツイ場合、黒系やグリーンパンプキン系。
-
- クリアウォーターなら水に馴染みやすいスモーク・クリア系
-
- ステイン(中間)の水質の場合はウォーターメロン系。
など、フィールドやバスの好みによって、カラーは様々になります。
個人的には好きなカラーを選んでも良いと思います。
ただ、春の場合はとっておきのカラーが存在します。
赤色
赤系のカラーは春先から梅雨頃まで強くなると言われています。
春頃より活発に活動し始める、ザリガニを意識したバスが多く現れるるからです。
もう一色おすすめのカラーが
ワカサギカラー
ワカサギがベイト(餌)として生息しているフィールドであれば、強くワカサギを意識しているバスがいます。
富士五湖のようなワカサギをメインベイトとしている場所では特におすすめ。
春にバスと同様ワカサギも産卵を行うため、浅場へエントリーしくるため、デカバスにとっても格好のエサとなります。
また、寒暖差の多い5月頃においては、体力のないワカサギは死んでしまうため、弱ったワカサギを演出するのも良策です。
ノーシンカーのワカサギシルエットのワームを水面に浮かべてピクピクさせて誘い出してみてください。
春のバス釣りにおいて、
- 赤系
- ワカサギ系
この2色は用意しておいてもらいたいです。
春の野池・河川攻略

春バスの特性や狙い方を理解してもらえたと思います。
では、今度は具体的に身近なフィールド、
- 野池
- 河川
を春の場合、どう攻めて行ったら良いのか解説していきます。
春の野池や河川で最も狙いたい場所は、
ディープ隣接のシャロー付近のストラクチャー。
要するに、
産卵できる浅場があって、さらに急に深く水深があり急激な冷え込みにも耐えられる場所。
3月〜5月ではかなり好条件のスポットになります。
産卵時期のバスが必ず存在する場所だからです。
ただ、季節の進行は野池の場合、山間部や街中では後者の方が圧倒的に早いので、参考程度にしてまずは水温を計測して、ネスト(産卵ベット)の有無を確認して、釣り方をシフトしていきましょう。
河川の場合は冬のバス釣りでも紹介したように、ディープ隣接に絡む消波ブロックやリップラップ(岩場)は要チェック。
また、春先であれば冷たい風を避けることのできるワンドや風裏もチェックしておきましょう。
暖かくなり始めると、バスもすぐに好条件のスポットに入ります。
春のバス釣り・おすすめ時間帯

春先であれば、水温が上昇し始める日中がおすすめ。
スポーニングの一連も水温が高い方が進むことも理由として含まれています。
朝マズメ

朝の冷え込みがキツイといっても、オールシーズン、朝マズメは外せません。
水温が低くても、フィーディング(食い気のある時)であれば、体力のあるデカバスはシャロー(浅場)に入ってくることがあります。
さらに、人的プレッシャーもかかっていないため、スレているバスにも口を使わせることができる可能性があります。
夕マズメ

春の夕マズメは日中の気温によって大きく変動します。
日中、気温が高い場合、水温上昇の恩恵を受けるのは夕方になってからだと言われています。
春の特徴としては、朝夕はもちろん外せませんが、日中もスポーニングの関係でバスも動きがあるため、釣りの展開が立てやすいです。
比較的、満遍なくバスの活性は上がり下がりが激しくない印象があります。
しかし、あるバスプロの話では、産卵前のプリスポーンのバスは夕方に動き始める説があるそうです。
のような強めのルアーを一級ポイントに入れてみましょう。
参考にして見てください。
春のバス釣りで雨は要注意

春の雨はバス釣りにおいては、注意しなければならない点がいくつか存在します。
を見極める力が釣果に直結すると雨いっても過言ではありません。
春の夜釣りは釣れる??

夜釣りは基本的に釣れます。
しかし、春先の場合、急激な冷え込みはバスの活性を著しく低下させてしまうため、要注意。
比較的、暖かい夜の場合、水温も安定しやすいので狙ってみてはどうでしょうか?
琵琶湖の春は激アツ(おすすめルアー)

春の琵琶湖でも、野池や河川と同様に産卵がベースとなる釣り方になってくると思います。
シャローへ入ってくる魚が増えることで、陸っぱりでの狙えるポイントが増えます。
おすすめルアーは冬場のビックベイトにプラスして、スコーンリグなどもおすすめ。
春の琵琶湖・おすすめ動画を紹介しておきます。
春のバス釣り・おすすめ動画
春のバス釣りのおすすめ動画がいくつかあります。
目で見てイメージトレーニングをしておきましょう。
まとめ
いかがだったでしょうか?
今回は春のバス釣りの攻略法を紹介しました。
バス釣りもシーズンインです。
でっぷり太ったスポーニングバスが釣れるのもこの時期特有の楽しみです!
冬に全く釣れず、心が折れた人もいるはず。
是非、記事を参考にして価値ある春バスを手にしてください!!
関連記事(夏・秋・冬のバス釣り)
➡︎➡︎夏(6月・7月・8月)のバス釣り攻略についてはこちら。
➡︎➡︎秋(9月・10月・11月)のバス釣り攻略についてはこちら。
➡︎➡︎冬(12月・1月・2月)のバス釣り攻略についてはこちら。
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